Journey On

教育のこと、世界のこと、自分のこと、日々思うことあれこれ

原点 〜カリフォルニア州での銃乱射事件を受けて〜

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 世の中の多くの人々よりも1日遅れて大型連休が始まった私のもとに、びっくりするようなニュースが飛び込んできてからもう1週間。

本当にたくさんのことを考える毎日の中、私自身の原点に立ち返る機会となっています。

様々なバックグラウンドを持つ人々が、手を取り合いながら笑って過ごせる日々にしたい

将来について考えるように言われた私の高校生の時の言葉。

サンディエゴ郊外での銃撃事件を聞いてから、いろいろと掘り返していて見つけました。

 

日本では(たぶん)ほとんど報道されなかったこのニュースで唯一亡くなった女性は、私が学生時代に半年間参加した国際教育プログラムの同窓生でした。とは言っても世代が違うので、直接お会いしたことはないのですが・・・。

ユダヤ教にとって大きな祭日にあたるこの日、礼拝所には100人ほどの人が集まっていたそうです。そこに銃を片手に入ってきた男性。ユダヤ教の指導者であるラビをかばって、彼女は自分の身体を投げ出し銃撃されました。

www.afpbb.com

 

日本にいる私たちにとって、アメリカでの銃乱射事件はすでに珍しいニュースではなくなってきたと感じています。(実際に、この後にノースカロライナ大学でもまた事件が・・・)同窓生のネットワークがなければ、私もこの事件の詳細についてここまで知ることはなかったでしょう。

まず、そのことに頭を殴られた気がしました。

 

いつの間にこんな恐ろしいニュースに慣れてしまったんだろう。

 

そして、Loriさんが、プログラムに参加してから何十年にも渡ってUp With Peopleのミッションを体現していたことへの敬意が溢れてきました。

Facebook Groupには多くのエピソードが寄せられ、この1週間私以外にもたくさんの同窓生が、このプログラムから受けた大きな影響と恩恵に思いを巡らせています。

 

30カ国以上から集まった200人近いメンバーと共に過ごしたかけがえのない時間。地球市民として、教育者としての私にとっての大きな原点となりました。

育ってきた環境から起こる違いを乗り越えることの難しさと大切さを痛感すると同時に、こんなにも多くの人々が同じ志を持っていることに勇気付けられる。そんな経験を半年間で幾度も繰り返しました。

私が2度もヨーロッパの長期旅行を敢行できたのも、北米のそこかしこでホームステイを楽しめるのも、様々な地域の学校を訪問できるのも、全てこの時の仲間たちのおかげです。

 

実は、このブログのタイトル、Journey On はUp With Peopleの一番新しいショーのタイトルでもあります。(私たちの時は、A Common Beat でした)

 


Journey On - Up With People

 

 

高校生の時の思いと、このプログラムを通して得た経験があったからこそ、私なりのメッセージを伝えたくて小学校で教えることを選びました。

 

世界は広いんだよ。

顔を背けたくなるようなこともいっぱいあるけれど、素晴らしい輝きに満ち溢れたこともたくさん起こっている世界。

悲しいことや酷いことばかりに取り巻かれている人々が生きる不公平な世界でもある。

そのギャップを埋めるために、恵まれた環境に生きる私たちこそが力を培っていかなきゃいけない。

 

学校教育に携わるものとしては、効果や効率、再現性からは逃れられない。

でも、大切なことはそこじゃない。

どれだけ考えたって、「いい学校」や「良い教育」に対する答えなんて出るわけない。one fits allはあり得ない。

日々の雑事に忙殺されて、大事なことを伝え忘れているようじゃ世界は変えられない。

様々なバックグラウンドを持つ人が、手を取り合いながら笑って過ごせる日々なんてつくれない。

 

 

あれやこれや、役割や肩書きが増えても大切なことは変わらないんだ。変えちゃいけないんだということを改めて強く感じています。

また、残念ながら私はそういうことを常日頃思い続けるということに向いていないんだなということも。

去年の夏にホロコーストミュージアムを訪れたときの衝撃を、思いを新たにしたことをこんなにも簡単に「思い出」に変えてしまえるなんて、我ながら情けないです。。。(ブログに記してあって、本当によかった)

 

norainnorainbows1718.hatenablog.jp

 

この投稿のトップの写真はホロコーストミュージアムの中でも、特に圧倒され、感情が揺れ動いた展示の一つ。

私自身への戒めとして。