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2021夏 ブログマラソン① 番外編 【概念型探究とは・・・?】

ブログマラソン2日目にして、早くも番外編(笑)

【概念型探究と学級づくり】の前に、概念型探究について、私がどう位置づけているかを簡単に説明したいと思います。

 

 前回も書いたように、「たんきゅう」には本当に多くの捉え方がありますよね。学校教育の中のいわゆる授業だけを切り取っても、何通りものやり方があるのではないでしょうか。ここでは詳しく触れませんが、私は小学校段階から子どもたちが日常的に「探究」を積み重ねていくことで、本当にたくさんのものを獲得することができると実感しています。

 

私にとっては、この場合「探究」=「概念型探究」です。

 

概念型探究では、文字通り、ある特定の概念について探究していくことがベースとなります。その探究を通して、概念の獲得を目指します。ここでいう概念の獲得とは、ある概念に対する理解を広げたり、深めたりしながら、自分自身でその概念の意味を構築していくことを指します。当然、個人の発達段階や経験によって、「自分で構築した意味」には差が出てきますが、それでいいのです。決まった答えへの到達や辞書の意味をなぞることを目的とはしていないからです。自分自身で意味を創り出していくことこそが、この学びの真髄だと私は考えています。そもそも、学ぶこととは自分の周りの世界に対して自分なりの意味を見出していくことに他ならない。そう思っています。

 

「答えが決まっていない」となると、じゃあ、何でもありってこと??と懸念する方も少なくないでしょう。

概念型探究では、単元の設計段階で、セントラルアイディア、ビックアイディア、ジェネラリゼーション(一般化)などと呼ばれる、二つ以上の概念の関係性を一文に表したものが用意されます。そして、この一文を子どもたちが自分で導き出すことができるように学習活動を設計することが教師の大きな役割です。もちろん、この一文がその文脈の中で適切かどうかということが非常に重要な鍵となることは言うまでもありません。当然、この一文を考え出すことはなかなか骨の折れる作業ではありますが、醍醐味でもあります。

 

このように教師が準備、設計する部分が大きいということは、ある意味とても構成的な学びであるということは疑いの余地はありません。と同時に、概念の抽象度を高くすることで、子どもたちに委ねる部分を大きくすることも可能です。

何のためにこの単元について学ぶのかという"Why"の部分は教師が決めるけれども、場合によってはどのように学ぶのか("How")や、何を学ぶのか("What")については、子ども自身で選択することができます。というか、そうなるように導くことがねらいの一つでもあります。

 

また、概念型探究は教科融合であるということも大きな特徴の一つです。概念をメガネのように使って自分の周りの世界を眺めたり、ある概念でいくつかの事象を串刺しにすることでその共通性を見出したり。そんな学び方から、子どもたちは多くの発見や疑問に出会い、目をキラキラと輝かせながら活動し、自分の考えを展開させていきます。

 

概念型探究がどのように子どもや教師に変化をもたらしたのか・・・

次回以降、詳しくお伝えしていきます!