Journey On

教育のこと、世界のこと、自分のこと、日々思うことあれこれ

エコについて考える 〜遺伝?文化?〜

f:id:norainnorainbows1718:20180716202848j:plain

現代アートの展示の一つ@ポートレイト・ギャラリー

暑さと湿度に弱い私ですが、こちらに来てからは室内にいて暑いと感じたことはありません。(むしろ、寒いぐらい・・・)

なぜなら、アメリカではセントラルヒーティングが一般的で、全館一斉に気温を管理するからです。日本のように部屋ごとに冷暖房器具があるわけではないので、部屋を一歩出たら廊下が暑い!とか、風呂場が寒い!!なんてことはありません。

基本的には各部屋ごとで温度調節をできるようになっている建物がほとんどですが、それでも廊下やトイレ、共有スペースは一括管理。スイッチを切らない限りは、細かな温度調節は難しい場合も多いです。

 

私が滞在している場所の今日の最高気温(予想)は、34℃、最低気温は21℃です。到着して早々に熱波が襲ってきていた時の最高気温は37℃を超えていました。日差しの照りつけは東京よりもずっと強いと感じていますが、朝晩にちゃんと気温が下がってくれるので、この時期の東京より過ごしやすいでしょう。

 

それなのに・・・

ずーっと冷房つけっぱなし!!!しかも、設定温度は22℃!!!!

この温度設定はルームメイトとの妥協の産物です。寮の中のスタディラウンジなどは、設定が20℃きっていて、誰もいなくてもずーっとON。スイッチの横には、「つけたままにすること!」という注意書きまで。

図書館もそうですが、長袖長ズボン+靴下・ストールでも私には寒くて寒くて、スタディラウンジは他に人がいなかったら、スイッチOFF。

この広ーいキャンパスの殆どの建物の中も同じだと思います。数多ある教室でこの夏の間に使われているのなんて、ほんの一握り。それでも、建物の中に誰かがいる限り全館でスイッチON。。。

クールビズ仕様の日本人としては罪悪感でいっぱいです。。。

ついでに言うと、家を出るときに冷暖房を消すという習慣はこちらにはほとんどありません。日本人にはお馴染みの「帰ってきたら、家の中がモワァっと暑い!!」ということがないんです。

 

前々から、この人たちの体感温度はどうなっているんだろう???と不思議で仕方ありませんでした。環境問題に対して何も感じていないわけではなさそうなのに・・・。

 

f:id:norainnorainbows1718:20180716212742p:plain

OECDによると、全世界の建物で使われている電力の約20%が空調のためのものだそう。

きっと、そもそもアメリカは調査対象となった他の多くの国と比べて使用している電力量が桁違いに多いだろうから、この国が冷暖房にかかるエネルギー削減に本気で取り組んだら、かなり大きなエコ効果が期待できるのではないでしょうか。

日本でもよく電車やデパートは冷暖房が効きすぎていて困るなんていう話が出ますよね。でも、こちらはその比ではありません。一般家庭には冷房設備なんて普及していなかった(つまり、必要なかった)モンタナでさえ、お店の中は寒かったー。

 

昨夏知り合った高校の生物の先生は、彼らがあんなにも冷房をガンガン効かせなくてはいけないのには、遺伝的な要因があるのではないかと推察されています。

私にはそのあたりの詳しいことは全然わかりませんが、平均体温が日本人よりも高いというのは有名な話。でも、ヨーロッパではこんなことなかった気がするんですよね〜。うーん、そもそもの外気温が違うのか?あ、それとも建築仕様の問題??

 

 

エコで気になっていること、もう一つ。

f:id:norainnorainbows1718:20180716202754j:plainf:id:norainnorainbows1718:20180716202809j:plain

左はルームメイトの食料棚の中身。右は冷蔵庫の中身で、右側が彼女のスペース。チルド室に入っているチーズ類もほぼ彼女のもの。

 

ここには、あと2週間しかいないのに・・・

 

彼女も買い込みすぎていることは十分にわかっていて、苦笑いしていました。

まぁ、とにかくポーションが大きいんですよねー。左側の写真の下の方にあるホットドック用のパンも、この8個入りが最小サイズ。シリアルも日本基準では大容量。牛乳やジュースも1ℓなんて見たことない気がします。

さらに、一度に買う量も多い多い!!しかも、肉類多い!一体、何人家族???とびっくりしてしまうようなショッピングカートをあちらこちらで見かけます。そもそも、ショッピングカートのサイズからして違う!(笑)もちろん、身体の大きさが違うので食べる量も多いのは当たり前なんだけど。

ちなみに、バージニアは食料品にかかる税金は2.5%。アメリカの家庭用冷蔵庫が特大サイズなのも納得です。

 

買い物をするときの意識も全然違うんだろうなぁとも感じます。余ったら捨てる、あるいは寄付すればいいと思っていて、買う前に本当に必要かどうか考える(日本では、小学校の家庭科の内容です)という習慣がないのではと疑っています。

昨年度、3年生の探究の時間で MOTTAINAIについて学んだ際に、「始末の料理」についてふれました。節約レシピとかもあんまりこちらでは聞きません。時短はあるけど。

食料品に限らず消費主義にどっぷり浸かってしまっているとこうなってしまうのかも。資源に対しての危機感が薄いのかなー。こんなに広大な国土があるとそういうものなのでしょうか・・・。

 

こちらの学校現場でも、予算が少ないからいろいろと節約をする動きはあっても、資源保護の観点からエコについて取り組んでいる様子をあまり見かけた記憶がありません。当然地域によって違うので、アメリカ全体がそうだということではありませんが、このあたりにも複雑な社会構成による優先順位の違いが現れているのかもしれません。

 

お金に余裕のある地域→裕福な家庭が多い→学校は学びの場の役割が強い→学びの質が上がる→環境問題に目を向け課題解決に挑む→(でも、家庭での生活における優先順位はあまり変わらない??)

 

こんな感じでしょうか。まぁ、確かに、読めない・書けない児童が多数いるとか、家庭環境が難しくて問題行動が多い、そもそも貧困率が高すぎる・・・などという状況では、エコどころではないですよね。。。

 

うーん、どうしたものやら。

でも、このままでいいわけない!!

youtu.be